2012年04月02日

「練り消し」








人間にも似ているような・・。







今朝、真っ黒になった ”練り消し”を捨てました。

鉛筆やパステルの粉を吸い込むだけ吸い込んで、目一杯吸収して、「もうこれ以上は無理。」って言ってるように見えたから。

日本人は物にも魂があるって考えます。
だから、ちょっと彼(いや、彼女かもしれませんけど・・・。)の立場に立って、自分が彼だったらどんな気持ちなんだろう?って想像してみました。




(練り消しのつぶやき)

昔は色白で、肌も柔らかくて、いい仕事をやってました。
思い通りに、いらないものを消すこともできた。

時間が経って、少し色黒になったけど、仕事は絶好調。
真っ白の頃に比べて、微妙なタッチも表現できて、まさに仕事盛りの年齢です。

それがいつの頃からでしょう。
身体が固くなって、ご主人様に身体をよく揉んでもらってからじゃないと仕事ができなくなってきました。
気がつくと、肌の色も限りなく黒に近い。
ほとんど鉛筆の粉も吸い込めなくなってきました。

そろそろ必要とされていないことは私もわかっていました。
親戚の ”消しゴム" も身を削って、しまいには無くなってしまいます。
そんなことを考えると、形が残っているだけ私は幸せなんでしょうか。

物を加える仕事じゃなくて、削る仕事。
地味な仕事です。

でもご主人様は「消すっていう事で、表現を加えているんだよ。」そう言ってくれました。
だから、とってもとっても大切な仲間なんだって。

でも、もうお別れです。
身体もず〜っと冷たいままですから・・・。

あっ、新人がやってきたんですね。
白くて柔らかい身体、羨ましいです。


じゃあ、そろそろ行きます。
さようなら。









”練り消しさん” 長い間ご苦労様でした。


nerikeshi.jpg
posted by JUNICHI ICHIMURA at 11:20| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記