2012年11月12日

「神の領域」







まだ見たことのない風景に憧れます。






少し前の話なんですが、仕事で立山のことを知りたくて映画「剣岳」を見たんです。

これを見たからと言って、直接仕事に反映されるかどうかは分からないのですが、自分の中でイメージを広げたくて。

コンピュータ合成がない、生の映像のみで製作されたってことでも話題になった映画ですが、そのこととは別に、いろいろ考えさせられるところがあって。

戦時中、軍が正確な日本地図を作るためにその山頂に三角点を設置するように命を受けてそれを目指すんだけど、まだ誰もたどり着いたことのないその地はなかなか人間を受け入れてはくれない神の領域。
立山信仰では「地獄」の入り口とまで言われて、人が立ち寄ってはいけない場所とまで言われていたんですね。

いろいろルートを探っては引き返し、遭難しそうになったこともあったようで。
失敗しても失敗しても何度も何度も成功を信じてそこを目指す。
そんなことを「人生」とか「ものづくり」とかに重ね合わせたりして見てしまった。

自分が今、プライベートで描いている絵も何回塗りつぶしたか分からないくらい。
頭の中にあるイメージと違っていってしまうから。
最近ようやく頂上への道筋がおぼろげながら見えてはきましたけどね。

映画では、ようやく人類初の登頂に成功。と思ってたら、そこには薪の跡や、なにやら金の飾り物が落ちていたり。
もうすでに1000年以上も前に行者がそこに立ったってことらしいんですね。

絵の場合もようやく苦労して作り上げた表現を誰かが先にやってしまっていたってことも多々ありますが、それはそれでいいんです。
意識して盗作するのは言語道断ですが、全く同じ絵ってのはあり得ないですからね。

例えまったく同じ絵を模写しても必ず違う部分が出てきます。
その部分がその人のオリジナル。

昔「どうしてエベレストをめざすのですか?」って質問に「そこに山があるから。」って答えた方もいますが、人がどうして生きようとするのか?ってことと、似てるような気がして。

それで、昨日はきのうでテレビを見てたら穂高岳にある標高3000mの山小屋の27歳の女性オーナーの特集番組をたまたま見てしまった。

まるで宇宙にいるかのような夜空の美しさや雲が赤く染まる御来光。
そこにたどり着くまでの困難はあるんだけど、それがあるからこその感動。

登山をやってみたくなった。



ksmino_r.jpg
posted by JUNICHI ICHIMURA at 11:26| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記