この時間があれば、何もいらない
祖父は、夏の暑い夜は決まって天神橋の上で夕涼みをしていました。
折りたたみ式のサマーベッドを持参して。
当時は家庭にクーラーなんてものはまだまだ普及してないし、涼を求めてたくさんの人が同じ様に集まっていた。
当時小学生だった自分は、よくイビキをかいて寝ている爺さんを 迎えに行ったものです。
父親は、音楽を聴くのが好きでした。
レコードプレイヤーに内蔵されたスピーカーから聴こえるなんとも貧相な音を楽しんでいたのですが、そのうちに自分の小遣いを貯めて、真空管のステレオを買ったり、オープンリールの2チャンネルのレコーダーを買ったり。
これらは自分も結婚するまで、よく使わせてもらいました。
それで今、自分は何をしているかと言うと、夕食後にテラスで涼風を感じながら、Bluetoothのスピーカーから流れる音楽を楽しんでる。
これがささやかな至福の時間です。
この時間があれば、何もいらないとさえ思ってしまう。
血は繋がっているのです。
しかしこのところの風は涼し過ぎて、短パンとTシャツだけでは長居出来なくなって来た。
一番好きな季節が終わろうとしています。


posted by JUNICHI ICHIMURA at 10:37|
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日記