良いものは残したくなる。
家族の部屋の入れ替えをしなくてはいけません。
両親が亡くなったこともあり、その空き部屋を息子用として使うため。
手狭だった息子の部屋に小学校入学時にオジイちゃんオバアちゃんから買ってもらった学習机があります。
今はどうか分かりませんが、当時の学習机と言えば板が分厚くて、頑丈で重いガッシリした机。
高校や大学に行っても使えるようにとの思いがあるのだと思います。
ただでさえ狭いその部屋にあるゴツい机は、今では物置代わりにしかなっていません。
机が机として本来の仕事をしていないのです。
見た目も不格好で、置き場所に困るようなもの。
以前から処分しようと思っていたのですが、両親が生きている間はなかなか捨てようにも気を使って捨てる事ができなかった。
この机も決して安くはなかったはずですから。
良いものを買って、長く使う。
その思想は歳を重ねるごとに強く思うようになります。
でも、この狭い日本の住宅事情ではなかなか難しいことのように感じます。
取っておくその場所さえないのですから。
それに、コロコロ流行が変わるこの日本の文化の中では、何世代にも渡って同じ物を使う習慣もありませんし、若い頃から飽きのこない伝統的なデザインを好む人達もいないでしょうしね。
以前に21世紀美術館での展示で、ゴミ置き場から拾って来た粗大ごみを部屋一面に積み重ねた展示がありました。
それと対比するように、別の展示室には、過去からのヒットしたデザイン物の展示。
この対比の意味は、「良いデザインのものはゴミにはならずに残る」と言うことのメッセージでした。
良いデザイン。
それは環境問題にもつながり、また人を楽しませることにもつながります。
デザインの力は偉大です。

posted by JUNICHI ICHIMURA at 11:49|
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