肌で感じたこと
帰って来ました。
8日間が1ヶ月にも感じるほどプレッシャーとストレスを感じた旅でしたが、帰ってホッとした日々を過ごしています。
とは言っても、体験してみると頭で想像だけして不安を抱くほど無駄なことはないと実感した旅でもありました。
経験のない事ってのは、不安要素だけが膨らんで行くもの。
でも実際にその場に立つと何とかなるものです。
ニューヨークに行く前は、「果たして行く意味があるんだろうか?」「作品だけ送れば良いんじゃないか?」
そう思ったこともあります。
でも、海外の空気や文化や何より人々に接することが大切だと言うことが分かります。
今回実際に現地の人々と接して感じたことがあります。
アートに関しての日本人とアメリカ人の価値観の違いです。
日本人が「アート」や「絵」を買う時ってどんなケースが想像できるでしょう?
お金持ちは投資として名画を買う場合があると思います。
それ以外は、知り合いへの「贈り物」として安いプリントを買うケースが多いのでは?
でも、自分の為に「原画」を買う人は少ないんじゃないだろうか?
日本では「絵」は見るものであって、買う物ではない。
そう思っている人が多いと思うのです。
しかし、このニューヨークで展覧会をやってみて思うのは、彼らは気に入ったアートは自分の手元に置きたいと思う意思が強いってこと。
何人もの人達に自分の作品を気に入ってもらえました。
何回も立ち止まって、食い入るように作品を熱心に眺める人がいます。
そして、これらは自分の作品だと言うと、熱心に質問して来ます。
買いたいと思う人は、値段を聞いて来ます。
今まで何回か日本で作品展をしましたが、全く違う反応でした。
とても気に入ってくれて、値段まで聞かれて、これはセットでないと売ってもらえないのか?とまで聞かれた。
それで「明日また来ます。」
そう言ってくれたファミリーがいました。
これはもう売れたと思ったのですが、翌日彼らは来ることはなかったんですけどね。
渡米前は、まさか自分の絵が売れるはずはないと思っていたものですから、プロフィールや作品の説明などのパネルを準備していませんでした。
これは、悔いが残るところです。
この地では、積極的に自分をアピールしなくては、よほどの才能がない限り誰も振り向いてはくれません。
でも、それだけ自分の作品に関心を持ってくれた人が多かったことが嬉しかったし、少しですが自信にもなりました。
今まで自分が追求して来た「美」は間違いではなかったと。
ここ数年は諦めかけて、老後の趣味にしかならないと思っていたのが、まだ可能性はあると思わせてくれました。
生まれ変わったような気分です。
次は、「J-COLLABO」のコンペで優勝すると言う目標ができました。
それができれば、無料で個展ができるし、アメリカへの渡航費ももらえます。
一つ「夢」をもらえた旅になりました。


https://www.artandselection.net/junichi-ichimura
https://www.ttrinity.jp/shop/j_ichi_shop/
posted by JUNICHI ICHIMURA at 11:28|
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日記