借りたものは返さなければいけない。
借景と言う言葉があります。
日本の家屋は欧米に比べてとても狭く、庭を持つ家も少ない。
古来から日本人は狭い庭を広く見せる知恵を持っていました。
自分の敷地のそのまた奥、遠くに見える景色までも、まるで自分の持ち物の様な空間設計をしてきた。
文字通り、景色を借りているのです。
自分の家も狭いながらも立地環境は良く、目の前には浅野川の流れを見ることができますし、遠くには雪を湛えた山々を見ることもできます。
まさしく、自分の庭の様な風景を家の中から望むことができるのです。
自然の景色を借りて生活をしている。
自然の美しさには感謝をしているし、それを借りているのだから、借りたものは返さなくてはいけないのです。
仕事が忙しい時期はついついサボってしまうのですが、時折河原に降りる階段を含め、家の周りの遊歩道を掃除しています。
自分にとっては、せめてものお返しなのです。
冬の間は掃除ができませんから、その時期に溜まった落ち葉や枯れ枝は相当な量になります。
先週、少し時間が空いたので、早速大掃除。
45Lのゴミ袋2つ分の落ち葉やゴミを取り去りました。
石の階段に生える雑草は満遍なくそこを占領し、とても頑固なのです。
でも、これをやり終えた後は見える景色も美しい。
心も晴れ晴れするのです。
綺麗な景色に囲まれたい。
心安らぐ地で暮らしたい。
そんな意識が一人一人にあれば、「美しい国」になる。
何よりも、国を動かす人達が自然に関して謙虚であるべきだと思うのです。
借りているものは返さなくてはいけない。
地球と言う星のその地を人間は借りているだけなんですから。


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posted by JUNICHI ICHIMURA at 11:06|
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