絵を描くこと。
絵を描くってことは、美を追求すること。
しかし、その「美」ってのは絶対的なものはないのです。
100人いれば100人の「美」がある。
自分にとっての「美」とは何なのか?
科学者のように一生かけて実験し、それを追求するのが「絵」を描くことやモノ作りだと思います。
その中には見かけだけではなく、自分にとっての「善」や「悪」も含まれます。
生き方や生活環境なんかも。
そんな百人百様の価値観の中で、自分の「美」に共感してくれる人がいるだけで、幸福を感じます。
ましてやお金を払って自分の表現を買ってくれる人がいるなんてことは、奇跡のようにも感じます。
一年ほど前から、既成の小さな額に合わせて絵を描いて、それに詩を添えて売り始めました。
その以前からもちょくちょくこれをやっていたのですが、本格的にやり始めたのは去年から。
売れる度に新作を入れていたのですが、昨日在庫が全て売れてしまった。
白山市の「ガレリア画廊」でこれを売っていたのですが、安いとはいえ、出す度に売れると言うのは、自信にもなるし、やり甲斐も出てきます。
絵を描く同業者の中には、安すぎると怒る人もいるのですが、この小さな絵に関しては。僕はこれで良いと思っています。
自分の「絵」そのものには、資産としての価値など一つもないのです。
絵画として社会に認められた訳でもなく、何かの賞をとった訳でもない。
イラストレーターとしての実績はあるけれど、イラストとして依頼されたものに関しては、それなりの金額を頂くのですが、こちらの想いだけで我儘に描いただけのものを欲しいと言ってくれる人がいる。
それだけで十分なのです。
絵に興味を持って自宅に飾ろうと思う人がこの日本にどれだけいるでしょう?
欲しいけど、一枚の絵に何万も何十万も払えないと思う人がほとんどだと思うのです。
だから、本当に欲しいと思ってくれた人には、少しのお金でも買って欲しい。そんな想いがあります。
これもまた自分の美学なのかも知れません。
先日また新たな作品を描くべく、新しい額をもらって来ました。
今度はどんな絵になるのか?
自分で自分に期待しています。
ー過去にも紹介した売れてしまった作品達ー
posted by JUNICHI ICHIMURA at 10:36|
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日記