「矛盾」
昔々、矛と盾を売るものがいました。売り物の盾を褒めて「この盾はとても堅いので、貫くことができるものはありません。」と言いました。そしてまた、売り物の矛も褒めて「この矛は鋭くて、貫けないものはありません。」と言いました。それを聞いたある人が言いました。「では、その矛でその盾をついたら、どうなるのですか?」矛と盾を売っていた人は答えられませんでした。
この話は誰もが知っている通りです。
今、東京オリンピック開催を巡っての日本政府の対応をこの逸話に差し替えても良いような状況にあると思うのです。
昨日、ようやくIOCが延期を含めてた会議を始めたようですが、医療知識も政治家でもない一般市民が当たり前に考えても分かるようなことに時間をかけて先延ばしをして来たのだと思います。
日本政府は片方で外国からの入国を規制し、片方ではオリンピックを完全な形で行うと言います。完全な形で行うと言うことは、外国からの観客も無制限に入れると言うことです。
例え国内の感染の状況が下火になったとしても、全世界に広まっている感染者を無制限に入れることになります。
国内感染者のサンプリング調査もしないままでは現状を知ることもできないはず。なのに7月までにこの病が収束するなどと考えること自体がナンセンスだと思うのです。
「矛盾」→「閉入」
昔々ある国で、様々な国から観客と選手を招いて武道会が行われることになりました。しかし正にその大会がお行われようとしたその年に疫病が世界中に流行り、その国の長はその他の国からの民を入れないよう役人に命令しました。
一方で、武道大会は国民の願いと言う意見を聞いて、人々に言いました。
「この武道大会は絶対に成功させます。」
するとその話を聞いた一人の老人が訪ねました。他の国から武道家も民も入国させずに、どうやってこの武道大会を成功させるのですか?
その国の長は何も答えられませんでした。
「矛盾」→「閉入」とならないように、しっかりして欲しい。



https://www.artandselection.net/junichi-ichimura

https://www.ttrinity.jp/shop/j_ichi_shop/