家に籠るのが日常です。
まだイラストレーターが持て囃されていた時代。
デザイン事務所とのお付き合いは多数で日常でした。
デザインの仕事を自らやらなくてもイラストだけで食っていけた。
暇になると、仲のいいデザイナーの事務所へ遊びに行って暇つぶしをしたものです。
向こうは迷惑だったのかも知れないですけどね。
でもこれは営業活動の一環でもあったのです。
顔を出すことに寄って、「これちょっとやってもらえないですか?」と仕事をもらえることもありました。
仲の良い人達との会話は、楽しいものです。
でも、初対面で何を考えているのか解らない人達との会話は、ストレスが溜まります。
バブルが弾け、それに加えてコンピュータでの仕事が業界に広がり始めると、イラストの仕事は年々減って行きました。
その頃、本当の意味での飛び込みの営業を金沢でも東京でもやった事がありますが、これはほとんどが空振り。
仕事になる事は無かった様に思います。
元々、仲の良い知り合い以外の人間とは、あまり話をしたくない性格なので営業は苦手です。
それまでその営業をしなくても、次から次と向こうから仕事がやって来てくれたのはありがたい話で、また幸運だったのだと思います。
そして、子供達も働く様になって、夫婦二人だけの事を考えれば良い歳になって、そんなにガツガツ仕事を取る必要もなくなった今、マイペースで仕事や自分の作品作りができる様になり、営業なんて物は益々意識の外に薄れて行きます。
仕事のやり取りはネットを通してできるし、愛犬のJoyを飼った事もあり、益々家に籠る事が多い生活です。
コロナウイルスへの対策として、「人と会うのを80%削減しましょう」と言われていますが、現在の自分の場合は、ほぼ家族以外の人と会う事は現在ありません。
必要最低限な物を買いに外へ出る事やJoyの散歩でたまたま会った人の顔を見るくらいのものです。
「Stay Home」がキーワードになっていますが、自分にとってはそれが日常なのです。
ところがこの春先は、町会長や地元の消防団の会計監査の仕事をやらされてしまった関係で、80%人と会うことを減らすどころか、日常よりも人と会うことが多くなってしまいそうです。
東京だけではなく、こんな小さな地方都市でも市中感染は広がりつつあります。
昔、「宇宙からの物体X」というSFホラー映画がありました。
南極基地と言う限られたエリアで、誰が宇宙人に身体が乗っ取られているか解らないのに一緒に生活して行かなくてはならない。そして最後に生き残ったのは2人だけ。そんなエンディングの映画でした。
今、世界中がそんな状況なのではないか?と思ってしまいます。



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